道(タオ)について
かなり前のことです。休日の朝早く目が覚めてしまい、何気なくTVのスイッチを入れました。NHK教育テレビで老子について話している内容です。中国の古典、すなわち漢文には30代から関心を持ちいろいろと漢文の本を手に入れ、「菜根譚」という本は私の愛読書の一つであり友人にも薦めています。やはり生きるといことは迷いながら日々をおくることだと思います。あの時の決断はあれでよかったのか、あの時の判断は別の方がよかったのではないか、など仕事でもプライベートでも歳を重ねると決断や判断の重要度が増します。中国の古典には、私にとっては、その解決を示唆してくれる一つなのです。
でも老子の本は名前からして仙人のようで未だ読んだことがないので、TVの話を聞いていました。その方は、加島祥造(かしましょうぞう)さんという有名な方(後から知りました)で、大学の教授を退官し、信州の伊那谷で暮らし、不勉強でしたが後でネットで調べたら、老子についての本を出されてベストセラーにもなったそうです。TVの中でこんなことを言ってられました。
「お皿や茶わんなどの器には中が空になっている。この空があって器が器として役に立つ。中がつまっていたら器にならない。また家の部屋についても、中が空になっていてはじめて部屋として役に立ち、中がいっぱいであったら部屋として使い物にならない。つまり、何もないことが役に立つといこともある。」
役に立つとは、普通思うのは、たとえば物ならば対象としての物ですが、老子曰くの、「ないことが役に立つ」。百聞は一見に如かずというように見えることがすべてと思いがちですが、見方を変える、別の価値も考えることも必要なことと思った朝でした。
老子 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「タオ 老子 」 加島祥造著 筑摩書房
wadaさん、初めまして、こんにちわ。
お越し下さり、nice!&コメントをありがとうございます。
by mouse1948 (2007-08-16 11:47)